明日キリンを見に行きたくなる本『キリン解剖記』

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今日ご紹介する一冊は『キリン解剖記』

きっとこの本を読んだあなたはすぐに動物園に行ってキリンを見に行きたくなるはずです。

キリンは1種だけの動物であるとずっと考えられていました。

しかし、2016年にドイツやアフリカの国際研究チームによって、キリンが1種ではないことが発表されたのです。

多くのキリンからDNAを採取し、遺伝子の特徴を調べたところ、4種に分けられるということが明らかになりました。

その4つのグループは「アミメキリン」、「マサイキリン」、「ミナミキリン」、「キタキリン」と名付けられ、それぞれの特徴を持ちます。

それぞれの特徴の違いについてはぜひ、この本を読んで確かめてみてください。

動物園の個体を眺めると、アミメキリンとされているがその特徴と違うものが結構いるそうです。

そういった視点で行く動物園もとても素敵ではないでしょうか?

本を読んでみて…….

キリンのことをもっと知りたいと思うことはもちろん、夢に向かって諦めず行動し続けることの大切さを教えてくれる一冊だと思います。

たしかに運も必要です。

しかし、その運を引き寄せるのは自分の行動であるということも間違いありません。

著者である郡司さんは現在国立科学博物館のPDとしてキリンの研究をされています。

キリンの研究をするに至るには様々な出来事がありました。

郡司さんは幼いころから熱狂的にキリンを追いかけていたわけではありません。

東京大学に入学し、友人と共に聴講した「生命科学シンポジウム」で将来の夢に向かって進む友人を見て考えさられた結果、昔から好きだったキリンの研究を目指されます。

当時キリンの研究をしている日本人はおらず、本当にキリンの研究ができるかはわからない状況でした。

しかし、ちょうど郡司さんが東京大学へ入学したと同時に京都大学霊長類研究所の教授であった遠藤秀紀先生が東京大学へとやってきたのです。

遠藤先生は自称解剖男で、テレビにも出演し動物園からさまざまな動物の遺体を引き取り解剖し生き物たちの進化の謎を解き明かしてきた方。

郡司さんはキリンの研究をしたいという思いを先生にぶつけ、その夢をどんどん叶えていきます。

解剖したキリン一体一体にかける思いや、仕事に対する想いなど、郡司さんはキリンの研究者になるべくしてなられたのでしょう。

10年間で多くのキリンを解剖し、様々な発見をされています。

もし、キリンが亡くなったらすべての予定をキャンセルし、キリンの解剖に向かう。

本当に素敵ですよね。ぜひ私も一度お会いしてみたいです。

3.本の詳細

『キリン解剖記』

著者 郡司芽久
発行者 田村正隆
発行所 株式会社ナツメ社

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ナツメ社
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