触れる図鑑コレクション さわった瞬間 水が氷る! 不思議実験セット
今回は触ったり、上から垂らしていくと、一瞬で凍ってしまう水を体験できる実験セットをご紹介しようと思います。簡単に誰でもお手軽な値段で体験できる面白い実験セットです。
もちろんただの水を触っても凍ることはありません。それができれば、夢の国の女王様になれちゃいますよね。
実験に使用するのは酢酸ナトリウム。酢酸ナトリウムの分子式はC₂H₃NaO₂であり、菌の繁殖を抑える食品添加物として使われています。
実験セットにはわかりやすいイラストと共に、酢酸ナトリウムのもう少し詳しい説明がされているので、ぜひ購入してみてください。
では、この酢酸ナトリウムをどう使うのか?ただ水を温めて、酢酸ナトリウムを溶かした後、ゆっくりと冷やすだけ。
冷やした酢酸ナトリウム水溶液を触ったり、垂らしたりすることで、溶液には衝撃が加わりますよね。また、触る時には指に少しだけ、個体の酢酸ナトリウムを付けておくのがポイント。
このような衝撃と結晶の種となる個体の酢酸ナトリウムによって、溶液に溶けていた酢酸ナトリウムが一瞬で個体になるのです。
水の温度を上げると物は沢山溶けます。しかし、温度が下がるとどうでしょうか。溶けることができる量は減っていくため、溶けていたものは溶けきれずに結晶として出てきます。
しかし、酢酸ナトリウムは解けきれない状態でも結晶になりにくいのです。本来ならば溶けないはずの量が溶けていることを『過飽和』と言います。つまり、酢酸ナトリウムはこの過飽和の状態でも結晶にならず、液体の状態でいられるということです。
また、酢酸ナトリウム水溶液は約58℃以下では個体になります。室温は20℃ないくらいなので、液体の状態なのはおかしいですよね?このように、個体になるはずの温度で液体のままでいることを『過冷却』と言います。
酢酸ナトリウムは室温では、過冷却の状態となります。実は水も結晶の種となるものが無ければ、0℃になっても凍らずに液体の状態のままとなります。雲のなかではおよそー20℃の状態でも水は水滴でいることができるのです。
長々と説明してきましたが、早速実験していきましょう。
1.実験準備
実験セットには以下の物が入っています。
ケースと蓋 ✖ 2
酢酸ナトリウムの袋 ✖ 2
計量スプーン
説明書
たったこれだけで実験できちゃうのですから、ややこしくなくて良いですよね。ケースと酢酸ナトリウムは2つ入っていますが、1回実験するだけならば、1つずつで、できちゃいます。また、1度実験をしても繰り返し酢酸ナトリウムは使用できますので、何回でも楽しむことができますし、色々なやり方を試すことができます。
2.実験
今回は、1つだけ使用しようと思います。まずは、ケースに酢酸ナトリウムを入れます。この時、1袋全て入れるのでは無く、少しだけ残しておかなければいけません。
次に、軽量スプーンすりきりいっぱいの水をここに入れます。
これを完全に溶かさなくてはいけませんが、もちろん室温では溶けませんので、温めなくてはいけません。温めには電子レンジを使用します。500wで50秒。
実験室だと、ビーカーに水と酢酸ナトリウムを入れて、アルコールランプで温めて溶かしても良いですね。でも、今回の様に電子レンジで温める方が圧倒的にらくちんです。
50秒後、電子レンジから取り出して良くかき混ぜます。混ぜるための棒的なものは実験セットにはついていませんので、割りばしを使用しました。
良くかき混ぜていきます。うーん。なかなか溶けないので、もう一度30秒ほど加熱することにします。
30秒後、取り出して、もう一度かき混ぜます。すると、完全に溶かすことができました。
では、これをゆっくりと冷まさなくてはいけません。蓋をして、20分ほど室温で放置します。
20分後。。。。。。。。。。さて、大体室温まで温度は下がったでしょうか。これをさらに冷やすために、冷蔵庫に10分間入れます。
冷蔵庫の中身がごちゃごちゃしていたので、写真はお預けでお願いします。冷蔵庫に移動させる時に、強い衝撃を与えてしまうと、結晶化が始まってしまうので、移す時は気を付けて移しましょう。
ただ、もし結晶化してしまっても、もう一度電子レンジで温めなおし、溶かせば良いので、そこまで神経質にならなくても大丈夫です。
10分後。。。。。。。。。。。
いよいよ水を一瞬で凍らせる時がきましたね!指に種となる結晶を付けて、準備万端です。
さぁ行きますよ!!凍れぇ!!
指に付けていた結晶が手前で水溶液に落ち、先に氷始めてしまいましたが、指を突っ込んだところからみるみる内に凍り始めてくれています。綺麗に結晶がどんどん広がっていくのを観察することができます。
みるみると結晶が広がっていきます。夢の国の女王様になった気分ですね!
しかし、本当の氷のようには冷たくありません。指はとても温かく、むしろ熱いくらいでした。これは、液体が個体に変わる時に熱が出ているからです。この熱を凝固熱と言います。
このようにあっという間に個体になりました。こんなに簡単に実験ができると面白いですね!皆様もぜひやってみて下さい!
付属の説明書には今回の様に普通に凍らせるやり方で毛ではなく、上から垂らして、結晶を積み上げる実験なども載っています。
⇩から購入できます。
3.まとめ
過冷却、過飽和をこんなに簡単に体験できるのは面白いですよね!
個体になる時に熱(凝固熱)が出てくること、結晶になるには種や衝撃などのきっかけが必要なことをこの実験で身をもって体験することができました。
もっともっといろいろなことを体験したくなってきませんか?実験はただ楽しい!とか面白いで終わってはいけません。まずは楽しい、面白いが大事ですが、しっかりとなぜそうなるのか?それを考えて学ぶことが一番大事ですね!
皆様もぜひやってみて下さい。
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