アンモニア水はアルカリ性であり、フェノールフタレインは赤紫色になります。
そして、この溶液を加熱するとどうなるのか?実験してみました。
アルコールランプで加熱すると次第に色は消えていき、最終的には透明になりました。そして、ここで氷を投入し、冷やすと少しだけ色が戻りました。
氷によって少し色が薄くなったということもあるでしょうが、それ以上に色が戻らないのはアンモニア水の濃度が下がったからであると考えられます。
では、そもそもなぜ加熱すると色がきえたのでしょうか?
アンモニア水の化学平衡は
NH₃ + H₂O ←→ NH₄⁺ + OH⁻
となっています。
加熱することによってアンモニアは水から抜けてしまうために、平衡は左へと移動し、塩基性が弱くなります。そのため、色が薄くなったと考えられます。
この実験のポイントはアンモニアの濃度が濃ければ成功しないということです。
今回は3%のアンモニア水を150 mLの水に2滴加えて実験しました。アンモニアの濃度が高ければ色はほとんど変わりません。
ぜひ、試してみて下さい。