『難消化性デキストリン』特保のお茶にも含まれる話題の食物繊維その正体とは?

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最近CMでも耳にのこるフレーズで人気の、特定保健用食品にも指定されているお茶があります。

あのフレーズは耳から離れないのでずるいですよねw

皆様もついつい口ずさんでしまいたくなると思います!「からだすこやか茶W~」。

このお茶には、『脂肪の吸収を抑え、糖の吸収を穏やかにする』確かにこう書かれているのです。

本当にそんな都合の良いお茶があるのでしょうか?みなさん疑問に思うと思われるはずです?

このお茶はどうやってこの魔法みたいな効果を編み出しているのでしょうか?

また、本当に効果はあるのでしょうか?。

そこでまずは原材料の表示を見てみましょう!

一番初めに何やら怪しげなものが!

『食物繊維(難消化性デキストリン)』と書かれています。

食物繊維は知っている。でも難消化性デキストリンってなんやねん!

どうやらこいつが魔法のような効果の鍵になってきそうです。

特保のゼロペプシにもきちんと難溶性デキストリンが含まれています。

実は難しい言い方をしているだけで、これらの飲料は食物繊維が含まれているお茶とジュースです。

そもそも食物繊維というのは身近な存在ですが、どのように私たちの体に働いているのかを科学的に考えていこうと思います。

1.食物繊維

食物繊維を摂ろう!とよく言われる今日このごろですが、そもそも食物繊維が何かをご存知でしょうか?

おそらく野菜に多く含まれていて、とにかく体に良い何かというような認識の方が多いのではないでしょうか?

その認識は間違っているわけではありません。

では、いったい何ものなのでしょうか?

食物繊維とは、食物に含まれている難消化性の繊維の総称を言います。

難消化性、つまりは人の消化酵素によって分解できないということです。

消化できないということは、栄養素としてほとんど吸収できないということになります。

また、食物繊維とは糖が連なって繊維状になったもので、人が吸収しようにも分解できない炭水化物の一種です。

消化できなくて、栄養にもならない。そんなものがいったいどうして体に良いのでしょうか?

焦らず順を追って説明することにします。

食物繊維には大きくわけて2種類あります。

・水に溶けにくい不溶性食物繊維

・水に溶けやすい水溶性食物繊維

それぞれについて詳しくみていきましょう。

2.不溶性食物繊維・水溶性食物繊維

<不溶性食物繊維>

水に溶けにくい不溶性食物繊維は野菜などに多く含まれており、体に入っていくと当然、分解されずに胃や腸までいきます。

そして、胃や腸まで行くと水分を吸収し膨らんでいくのです。

このように膨らむことで胃や腸を刺激し、『ぜんどう運動』を活発にすることができます。

ぜんどう運動とは、胃や腸が伸縮することで物を送り出す動きのことを言います。

胃や腸を刺激し、活発にすることで便通が良くなるのです。

つまり、食物繊維は胃や腸の送り出す力を強めてくれているわけですね!

<水溶性食物繊維>

一方で、水に溶けやすい水溶性食物繊維は、ワカメ、昆布、果物に多くふくまれます。

水溶性の食物繊維は名前の通り水に溶け、粘性が高いという特徴があります。

その粘性の高さから、取り込んだ食べ物を胃や腸でゆっくりと移動させることができるのです。

どろどろしてる方がサラサラなものよりもゆっくり進みますよね。

ゆっくり移動すればゆっくり吸収されることにつながります。

つまり、食べ物を食べた後に必然的に上がる血糖値をゆっくり吸収することで、少しでも抑えることができるのです。

血糖値が上昇するとインスリンの働きで、筋肉や肝臓に糖分が蓄えられます。

糖分が過剰だと脂肪にも蓄えられて太る原因になってしまうというわけです。

しかし、少しでも血糖値を抑えることができれば、脂肪に蓄える糖も減らせるということとになりますよね。

また、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維には両方に共通しているのことがあります。

それは、食物繊維は腸内細菌の餌となり、腸内細菌を活性化させ腸内を整えてくれるということです。

さらには食物繊維の一部は腸内細菌が分解することで人も吸収できるようになります。

このような効果は不溶性食物繊維よりも水溶性食物繊維の方が高く、食物繊維は腸内細菌とも深い関わりがあるのです。

腸内細菌については⇩を参考にしてください。

腸内細菌とは?お腹の中でどんな働きをしているかを解説!腸内フローラ??

また、食物繊維は腸で脂肪を吸収しやすくする役割を担う胆汁酸と結合し、その働きを邪魔することで脂肪の吸収を抑えてくれると言われています。

なんとゆう素晴らしい繊維なのでしょうか!そりゃあ国も摂るように推奨しますよね。

食物繊維をしっかりと摂り通便が良くなるということは、便の腐敗を防げるということです。

便が腸内にたまった状態が続けば腐敗し、発がん性物質や人体に有害な物質が合成されてしまいます。

そんなことになったら恐ろしいですよね。

このように食物繊維はとても体に良い働きをしてくれます。

では、今回の題材となっている『難消化性デキストリン』とは何者なのでしょうか?

3.難消化性デキストリン

デキストリンはでんぷんなどを分解して得られる低分子量の炭水化物の総称です。

このデキストリンは生物がもつ酵素アミラーゼによって分解されて糖として吸収されるのですが、一部分構造的に分解できない部分があるのです。

その分解できない部分を集め精製したものが難消化性デキストリンとなります。

また、難消化性デキストリンはヒドロキシ基(-OH)を持っているので水に溶けやすいです。

このお茶をみても、もやもやと繊維が浮いているわけではありませんよね。

実は難溶性デキストリンは消化されず栄養にもならないので、始めは何の役にも立たない言われていたそうです。

しかし、食物繊維の研究が盛んにされ始めその効果が明らかになってきました。

その結果、1992年に特定保健用食品として登録されたのです。

難消化性デキストリンの効果は、だいたい水溶性食物繊維と同じというわけです。

つまり、脂肪の吸収を抑え、糖の吸収を穏やかにすることができると言うことができますよね。

食生活が偏り、食物繊維が不足しがちな現代人の補助として作られてきたわけです。

4.推奨される食物繊維の量

一般的には一日に推奨されている食物繊維の量は、男性が19 g で女性は17 gと言われています。

この量を野菜で摂ろうと思えば、キャベツなら2玉、レタスなら4玉、トマトなら17個も食べなくてはいけません。

しかし、これは企業の罠でして、よく見かける野菜〇個分の食物繊維と書いてあるものは、そもそも食物繊維が少ない野菜を書いてるので、当然のように摂らなくてはいけない量は多くなってくるわけです。

そんなに食べなくても、もっと食物繊維が多く含まれた豆類や玄米などもあります。

ちなみに体すこやか茶w(350 g)に含まれている食物繊維は5 gです。

表示には『お食事ごとに1本を、1日当たり3本を目安にお飲みください』と書かれています。

摂取目安を守れば、これだけでほとんど推奨値に達しているではないですか!

普段から食事で自然に食物繊維を摂っている方には必要なさそうです。

食物繊維は摂りすぎてしまうと逆に便が詰まってしまう可能性があるので気を付けて下さい。

良薬も多く取れば毒となってしまうわけですね。

しかし、普段食物繊維を食べ物から摂れていない方は飲まないよりは飲んだ方が良いのでしょう。

本来は食事バランスに気を付け、できる限り食物から自然にとる方が私は良いと思います。

5.さいごに

人の消化酵素では消化されず、まったく栄養素にならない食物繊維。

なんの役にも立たなかったと思われていたやつが実は体にすごくよかった!

なんだかロマンの溢れる話ですね。

食物繊維は様々な食材にも含まれており、私たちを助けてくれています。

暴飲暴食をしてもサプリやお茶で食物繊維を摂っているから大丈夫!

ではなく、食物繊維の効果は高いわけではないし吸収をおさえてくれるだけなので痩せるわけではありません。

普段から食事のバランスに気を付け、適度に運動することが一番良い健康法と言えます。

サプリやお茶に依存しすぎず、健康的な毎日を目指しましょう!

ちなみに難消化性デキストリンは粉末でも手に入るそうです。⇩

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