80年前に予言された幻の粒子!?マヨナラ粒子【Weekly Science News】

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皆様こんにちは!

暑い!とにかく暑いですよね。

夜になっても部屋の温度が30度を下回らないことが増えています。

毎年、去年はこんな暑かったっけ?という風に考えますが、今年は確実に熱いですよね。

暑さは今週には和らぐと聞いたような聞いていないような。

しかし、全く和らぐ気配がありません、、、、いつまで続くの!?

暑い夏は嫌いではありませんが、熱中症で病院に搬送される方の数がすごいことになっていますので、こまめな水分補給と我慢せずにクーラーをつけて下さいね!

ということで暑さに負けず、今日も週刊、個人的に気になった科学ニュースいきましょう!

動画Ver⇩

第3位 iPS細胞から短期間で血小板を大量に獲得することに成功

またまたiPSの話題があがってきました。

13日の米科学誌セル電子版に掲載された論文によりますと、京大iPS細胞研究所グループがヒトiPS細胞から高品質な『血小板』を大量に獲得する手法を確立したとのことです。

血小板とは血液に含まれている細胞の一つで、怪我したときに集まって(血小板凝集)傷口をふさぎ血を止めてくれる役割をしてくれています。

そんな大事な血小板は1回の輸血に1000億個も必要で、今まではこれほど大量の輸血に使える血小板を獲得することは非常に困難でした。

しかし、血管が分岐していて血液が不規則な流れを起こす場所ほど、血小板を生み出す「巨核球」が多くの血小板を生み出すことを発見し、この不規則な流れを人工的に発生させる培養装置を開発、iPS細胞を培養したところ1回の輸血に必要な血小板を5日間で獲得することに成功したそうです。

今回の手法で培養された血小板は動物実験をクリアし、臨床試験に挑む準備は整っているとのこと。

今後、iPS細胞の更なる医療での活躍が期待されるニュースとなりました。

今はまだコスト面などの問題がありますが、一刻も早く、iPS細胞を使用した治療というのが当たり前になって欲しいですよね!

当ブログのiPS細胞の記事⇩

iPS細胞ってどういうもの?簡単に説明してみた!

参考資料

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180713-00050022-yomidr-sctch

第2位 浮稲のメカニズム解明

浮稲とはインドからベトナムにかけての雨季に氾濫が多い大河川流域で栽培される稲の品種群です。

もし、大河川が氾濫してしまうと、水田の水位は4~5メートルになってしまうそうで、普通の稲なら全滅間違いないですよね。

しかし、浮稲は水に沈んでもどんどん自らを成長させ、水面から顔を出すことで、種子を残すことができるのです。

水面から顔を出す姿が水に浮いているように見えることから浮稲と呼ばれるんですね。

そして今回、名古屋大学生物機能開発研究センターの研究チームがDNA解析を行うことで、どの遺伝子が浮稲にとって重要な遺伝子なのかを特定したそうです。

その遺伝子の名は『SD1』と名付けられました。

浮稲が水に沈んでしまうと、まず植物ホルモンである「エチレン」が増加し、このSD1を活性化させます。

次に草丈を伸ばすホルモン「ジベレリン」が大量に生産されることで、浮稲は4~5メートルの水深でも水面から顔を出すことができるのです。

気候変動によって日本でも河川が氾濫し、多大な被害を受ける事が増えてきました。

つい先週も大雨で全国に被害が出たばかりです。

もし、この浮稲の遺伝子を利用することができれば、日本で栽培されている稲も水害のダメージを受ける事を減らせるかもしれません。

日本は米大国なので、今後の稲研究には期待が高まりますね!

参考資料
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180713-00000002-jij-sctch

第1位 幻の粒子 マヨナラ粒子

マヨナラ粒子とは80年前にイタリアの物理学者塩トーレ・マヨナラによって予言された粒子です。

粒子には質量が同じでも出会うと消滅してしまう反物質というものが存在しています。

宇宙が誕生した時に粒子は反物質と同数できたと考えられていますが、不思議なことに現在の観測の結果では圧倒的に粒子の方が多いのです。

もし、粒子と反物質の両方の性質をもつものがあるとするならば、この不思議も解明できるとされているのですが、まさにこの両方の性質をもつのが『マヨナラ粒子』というわけです。

ある種の超伝導体や磁性体で見られる不思議な現象は確認されていたが、これまでその原因を解明することはできていませんでした。

しかし、今回、磁性絶縁体の塩化ルテニウムに一定の温度化で磁場を変化させ、熱の流れが磁場によってどのように曲がるのか(熱ホール伝導度)を調べる実験を行ったところ、ある範囲の磁場では熱ホール伝導度が温度や磁場によらずに量子力学で規定される普遍的な値の丁度半分の値で一定になったのです。

塩化ルテニウムが絶縁体にもかかわらず、熱ホール電導度が量子化しているということ、そして値が丁度半分ということから、熱をもつ粒子が半分の自由度を持っているということを示しており、これはマヨナラ粒子に他ならない!ということです。

マヨナラ粒子は粒子がもつ情報を安定に保てるので、もし、制御することができるのであれば、高性能な量子コンピュータへの応用が可能だそうです。

今回の発見はノーベル賞級のすごさであり、ニュートリノがこのマヨナラ粒子であることが証明されれば、宇宙誕生の謎への大きな一歩となるのは間違いなさそうです。

参考資料
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180712-00000012-mai-sctch
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2018/documents/180712_1/01.pdf

以上で今週の気になったニュースは終わりです。

最後まで読んでくださってありがとうございます。

来週はついに『身近な科学・学びを遊びに』の管理人くもMの初イベントでバタバタが予想されますが、必ず更新しますのでぜひ見ていただきたいと思います。

それではまた来週!

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