私たちの身体を知る上で欠かせないのが『アミノ酸』。では、アミノ酸とはいったい何なのでしょうか?
また、『必須アミノ酸』という言葉を聞いたことがあるはずです!
何だかいかにも摂取しなければならないような名前のアミノ酸はなぜ必須アミノ酸とよばれるのででしょうか?
今回はアミノ酸について解説していこうと思います。
1.アミノ酸
私たちの体の約20%はタンパク質でできています。
髪の毛や、筋肉、内臓に酵素など様々なものがタンパク質からできています。
では、このタンパク質は何からできているのでしょうか?
実はこのタンパク質を形作っているものこそがアミノ酸なのです!
アミノ酸は私たちの身体を構成するタンパク質の部品なので大事であるということです。
そんな部品ですが、体を構成するアミノ酸は20種類しかありません。
なんだか少ないように思えませんか?
この20種類のアミノ酸が色んな配列で繋がり、立体構造をとったものがタンパク質なのです。
遺伝子にはこのタンパク質の設計図、つまりアミノ酸の配列が記されているのです。
その設計図が読み取とられ、その通りにアミノ酸がどんどん集められていきます。その結果、タンパク質が組み立てられるというわけです。
だから遺伝子は設計図と呼ばれているんですね!では、どんなアミノ酸があるのでしょうか?
2.20種類のアミノ酸
Gly グリシン
最も構造が単純なアミノ酸です。
20種類のアミノ酸は全てアミノ基(NH₂)と、カルボキシル基(COOH)を持っているのです。
このようにタンパク質を構成するアミノ酸には20種類あります。ぜひ覚えてみて下さい。
では、必須アミノ酸とはなんなのでしょうか?このうちのどれが当てはまるのでしょうか?
3.必須アミノ酸
必須アミノ酸とは体内で必要十分量を合成できないアミノ酸のことを呼んでいます。
つまり、完全に合成できない、もしくは合成できるが必要量を得ることができないアミノ酸です。
そんな必須アミノ酸は9種類あります。
Trp(トリプトファン)、Lys(リシン)、Met(メチオニン)、Phe(フェニルアラニン)、Thr(トレオニン)、Val(バリン)、Leu(ロイシン)、Ile(イソロイシン)、His(ヒスチジン)
このアミノ酸たちが必須アミノ酸と呼ばれ、自分では合成できないのです。
また、成人と乳幼児でも少し違います。
乳幼児はアルギニンが十分量合成できないので、乳幼児にとってArg(アルギニン)も必須アミノ酸となります。
しかし、アルギニンは成人になれば十分量が合成されるため、必須アミノ酸からは外されているということです。
体を構成するのに大事なタンパク質の部品が少しでも欠けていたら大変ですよね?
バランス良い食事をし、アミノ酸を摂ることがいかに重要かが分かると思います。
アミノ酸は当然肉や大豆などのタンパク質から摂ることができます。米やパンなど、炭水化物ばかりではいけませんね。
4.ペプチド
基本的にタンパク質は多くのアミノ酸が繋がって、立体的な構造をとった巨大な分子です。
アミノ酸同士の結合はアミド結合、またはペプチド結合と呼ばれています。
ところで結合の名前にも出てくるペプチドって聞いたことがありますか?
ペプチドとはアミノ酸が数個繋がったものを言います。
アミノ酸が2~50個繋がっているもの。たったそれだけです。
実は体で分泌されているホルモンもペプチドホルモンと呼ばれるペプチドのものがあります。
このペプチドホルモンは成長や脂肪の分解など、体の様々なところで働いてくれています。
ペプチドはタンパク質よりも小さくて重要な役割をしてくれているのですね!
またホルモンについては詳しく説明していきたいと思います。
このことからもさらにアミノ酸が重要であることがお分かりいただけたかと思います。
5.さいごに
アミノ酸が不足してしまうと体の様々な部分で支障をきたしてしまいます。
タンパク質の部品が足りていないのだから当然ですよね!
たとえダイエットをしなくてはいけなくても、体を壊してしまっては大変です。
やはりバランスよい食事は必須であるということです。バランスよい食事で、アミノ酸をしっかりと摂りましょう!