春になると紫の花が一面に広がっているという風景を見たことがある方も多いと思います。この花は紫雲英(ゲンゲ)、またはレンゲソウと呼ばれ、マメ科ゲンゲ属に分類される越年草です。
越年草とは秋に発芽、そのまま越冬し、次の年に枯れる植物であり、紫雲英は8~9月、稲刈りの前に種をまき、春に綺麗な花を咲かせるのです。そのため、春の季語としても扱われる紫雲英、写真のような風景を遠くから見た時、雲のように見えることからこの名前が付けられました。
紫雲英は花が綺麗なだけではなく、様々な用途があります。
その花は蜂蜜のみつ源となるので、蜜源植物として利用されますし、牛の飼料、さらには田んぼに植えて土と一緒に耕すことで肥料にする緑肥となるのです。
また、人との関わりも深く、ギリシャ神話からわらべ歌に登場するなど人々に愛されてきたことがわかります。
ひと昔前までは緑肥として多くの田んぼで利用されていたため、そこらじゅうで紫雲英畑を見えることができたそうですが、現在では化学肥料が主流となってしまい、紫雲英畑は減ってしまいました。
しかし、千葉県の大多喜町では今でもレンゲ祭を開催しているので、ぜひチェックしてみてください。
http://www.town.otaki.chiba.jp/news/index.cfm/detail.10.8750.html