美しい海を思い出してみてください。 皆さん透き通るような青い海を想像されるかと思います。
良く晴れた日に青い海をみると気持ち良くなりますよね。ツーリングやドライブ、サイクリングにランニング。気分を上げてくれること間違い無しです。
しかし、浜辺に行ってバケツでも何でも良いですが海の水を汲んでみて下さい。果たしてその水は青色でしょうか?きっと青色ではないはずです。無色透明であると思います。
あんなに青かった海は少量では青には見えません。一体なぜなんでしょうか?
今回は海にまつわる疑問を解決していきたいと思います。
1.太陽の光
太陽の光にはたくさんの色が含まれています。そして、光は波であり、その波長によって認識される色が異なります。
私たちの認識できる波長の光を『可視光線』と呼び、紫より短い波長を『紫外線』、赤よりも長い波長を『赤外線』と呼んでいるのです。
それを踏まえ、今回の疑問に戻っていきましょう。なぜ、海は青く見えるのでしょうか?
海が青いということは何かしらの原因で、海から青い光が私たちの目にやってきているということになります。
また、コップに汲んだ水や川の量ではそれが起こらないため、水は透明に見えていると考えられますよね。
では、どのようなことが海では起きているのでしょうか?
2.どうして海は青く見えるの?
海が青く見える理由は大きく2つあります。
その1つは、空が青いということです。
空が青となぜ海が青くなるんだ?それは、空からやってきた青い波長の光が水面で反射しているからです。まず、このことで海は青く見えています。
例えば、水面にはさかさまに風景が写ったりしていますよね。桜の綺麗な季節には水面に映る桜と、水面に浮かぶ桜の花びらが綺麗に見えます。
このことからも水面は光を反射しているということがわかりますよね。このように空からくる青い光を海は反射しているのです。
しかし、これだけが海が青く見える理由ではありません。
2つめの理由は、光は水に吸収されるということです。光には様々な波長、つまり色が含まれており、その波長によって吸収されやすさが異なります。
青い波長の光が最も吸収されにくく、光の波長が長くなっていくほど水は吸収しやすくなるのです。
特に赤い光やそのさらに長い波長をもつ赤外線、そして赤外線よりも長い波長のマイクロ波は水に吸収されやすいのです。
マイクロ波は電子レンジにも使われており、水がこのマイクロ波を吸収しやすいことを利用しているんですよね。
詳しくは⇩をご覧ください。
レンジでたまごを温めると爆発するのはなぜ!?電子レンジの仕組みを簡単に解説
つまり、水が青以外の光を吸収するため、海は青く見えるというわけです。水中に潜って水の中が青く見えますよね?
それは青い波長の光が多いからです。では、なぜコップに汲んだ海の水は透明なのでしょうか?
それは光が吸収されるといっても、ある程度の量がなければ吸収しきれないからです。浅い浜辺やは透明ですよね。
これは吸収しきれずに反射しているからです。コップほどの水の量では吸収しきれないため、透明に見えているというわけです。
一方で深い海は青く見えるはずです。これは青い光以外が吸収されて、青い光が海に浮かぶ細かな粒子や、海の底に反射して、私たちの目へと届いているからです。
つまり、空からの青い光と、水が青以外の光を吸収しやすいという大きく2つの理由で、海は青く見えていたというわけです。
では、海もそうですが川はどうでしょうか?川ももちろん同じように青く見える時もありますが、そうでないときもあります。
それは、海や川の色は様々な要因が重なって見えているからです。
例えば近くの木の緑色が反射していたり、川の砂や浮遊している粒子、たくさんの要因が考えられるのです。様々な色を見せてくれる光って面白いですよね。
3.海の底が暗いのはなぜ?
海は深くなればなるほど暗くなっていきます。それは先ほど言ったように、水が光を吸収するからです。
深くなればなるほど海は青くなります。そして最終的には全て吸収されてしまうので真っ暗に。
海の底にいる赤い色をした魚は赤の光は届かないので、海の底では真っ黒に見えます。真っ黒になっているおかげで天敵から身を守っているといわれています。
魚の色を考えるのもまた面白いですよね。
4.さいごに
海が青く見える理由を知れば、水族館の水槽を見たりするのがさらに楽しくなると思います。
また、魚たちの色も考えるのも楽しいですよね。
浅い海ではもちろん光は吸収しきれないので、魚たちも綺麗な色をしています。
しかし、深い海になればなるほど、色のバリエーションが少なくなるのも納得がいきますよね。自然って面白くないですか?