今回は科学というよりか、世の中に溢れている情報に関しての本です。
図書館向けの大型書籍だったものから読者のリクエストより選び出し、一般書店向けに販売されたものとなっています。
大型書籍Ver⇩(※これは今回紹介している本の大型Verです。)
端的にわかりやすく書かれており、そもそも科学とは何か?など、なかなか面白い視点で描かれています。
また、漫画や写真が多く、かなり一般向けの本であり、章立ては以下のようになっています。
1章 ニセ科学を見やぶろう!
2章 ことばのトリック ウソ?ホント?
3章 その情報はホントかな?
全体のページ数も索引を含め47pと1時間くらいで読める内容です。
1章のニセ科学を見やぶろう!では、マイナスイオンや、納豆のことなど、身近な科学について簡単に追及してくれています。
このブログで今まで紹介してきた本の多くは、科学を学んできた人向けでしたが、この本は子供でも進んで読めると思います。
ニセ科学の他にも、2章と3章では、ことばのトリックとSNSなどの情報について書かれており、特に言葉のトリックは情報収集する際に大きく役立つはずです。
お手軽に読める本なので、ぜひ皆さんも読んでみてはいかかでしょうか?
1.本を読んでみて。。。。。。
私自身、特に興味を惹かれた内容がありました。
その内容は2章 ことばのトリック ウソ?ホント?の臨時ニュースの真実はというものです。
当時、ラジオしかなかった時代、ニュース風のドラマを流していると、途中から聞いた人が本当の話(ニュース)だと思い込み、町中がパニックになったという出来事があったそうです。
ドラマが始まる前にはこの物語はフィクションです、などのようなことを伝えていたそうですが、途中からそのドラマを聞いた多くの人が、本当の話だと信じ込んでしまったというわけです。
話の内容はぜひ本で確かめていただきたいのですが、ニュースに近いドラマであったため、そのようなパニックが起き、大問題になりました。
情報の捉え方は人それぞれですし、聞き方によっても異なります。
今では笑い話になりますが、当時の人々はたいへん恐怖を感じたかもしれません。
また、3章では、新聞などの見出し、グラフを使った説明のトリック。
知っておけば間違った情報に惑わされることは少なくなるはずです。
さらにこの章では、現代のネット社会について触れられています。
ここ数年で驚くべき進化を遂げてきたネット社会。
自分自身は自ら情報を選んでいるつもりでも、過去の検索結果や観覧履歴から自分の好きそうな検索結果になっていたり、自分が欲しそうな広告が出現しています。
その結果、テレビなどからの情報よりも自分が好きな物ばかりを無意識のうちに選んでしまい、狭い視野になってしまう可能性もあるのです。
ネット社会を生き抜いていくために、このようなことは知っておかなければいけませんね。
漫画やイラストがたくさんあり、お手軽に読めるおススメの一冊です。
2.本の詳細
『よく考えて!説明のトリック 情報・ニセ科学』
曽木誠 監修
市村均 文
伊東浩司 絵
岩崎書店
2017年12月15日初版