1942年の1月8日、ガリレオの亡くなったちょうど300年後に生まれた天才物理学者スティーブン・ホーキング博士。
この映画はそんなスティーブン・ホーキング博士とその元妻であるジェーン・ワイルドの生涯を描いた作品。
実話に基づいたストーリーであり、第87回アカデミー賞では5部門にノミネートされ、ホーキング博士役のエディ・レッドメインが主演男優賞を受賞しました。
1.スティーブン・ホーキング
車椅子に乗った天才と呼ばれた理論物理学者であるスティーブン・ホーキング博士。
大学院生であった1963年に筋萎縮性側索硬化症(ALS)と診断され余命2年と申告されてから2018年3月に亡くなくなるまで病気と闘い続けました。
その一生は天才そのものでありオックスフォード大学を卒業し、ケンブリッジ大学の大学院に進学した彼は学位論文で彼の名を世界に知らしめる偉業を成し遂げます。
それこそが相対性理論に従うのであれば、宇宙は特異点から始まらなければいけないという特異点定理の証明です。
また、1974年にはブラックホールが時間と共に蒸発するという「ブラックホールの蒸発理論」を提唱し、当時の常識を覆したのです。
一般向けの著書でも有名であり、『ホーキング宇宙を語る』は全世界で1000万部以上の売り上げを記録しました。
また、ホーキング博士の死後行われた 追悼式はユニークな設定がされていました。
それは追悼式の式典の礼拝の申し込みサイトで誕生日が2038年まで選べるようになっていたということ。
ホーキング博士はSF好きでしたが、タイムトライアルが不可能であるとする「時間順序保護説」を提唱していたということで設定されたものでした。
現在、ホーキング博士の遺灰はイギリスのロンドン ウェストミンスター寺院のニュートンとダーウィンの墓の隣に埋葬されています。
2.映画の見どころ
※少しネタバレあり
ホーキング博士と奥さんのジェーンさんが出会ってから恋に落ち、病気が発症してからどうなっていくのか?
ジェーンさんの介護生活と子育てがいかに大変だったのかを感じることができますね。
また、2人の愛、愛の形はそれぞれだし本当にお互いに想い合っていたんだなと思うわけです。
また、いかにホーキング博士は有名な理論を思いついたのか?
ラブストーリーがメインで理論の探求などは少なめですが、学生時代に研究を迷っていたホーキング博士が数学の教授の話を聞きに行く場面はあぁとなりましたね。
また、ホーキング博士は他の科学者と賭けをしてあえて自分の唱えた説の反対側にかけるということをしていました。
どういうことかというと「はくちょう座X-1にブラックホールは含まれない」「ヒッグス粒子は発見されない」などの方に賭けることで、自分が望んでいない結果になったとしても賭けには勝つことができるということです。
映画でもこのシーンがあり見どころの一つとなっています。
ぜひ、皆様も映画をみてホーキング博士の本も読んでみてはいかがでしょうか?
3.参考図書
『ホーキング、最後に語る 多宇宙をめぐる博士のメッセージ』
『ホーキング宇宙を語る ビッグバンからブラックホールまで』